この記事は、ToBuToRiが統計検定準1級受験まで学習した軌跡を残す記事になります。
のちに統計検定準1級を受験しようかと考えている人が見たときに、学習計画や学習内容の参考になることを目指します。
ToBuToRiの理解を深める意味も込めて、学習内容を定期的にまとめて記事にしたいと思っています。
※記事中の数式は、LaTeXで書いています。
今週学んだのは、
- 歪度と尖度
です。
それでは、行ってみましょう。
歪度と尖度
確率分布に関して期待値と分散が分かればある程度の様子がわかるが、その形が一通りに決まるわけではありません。
確率分布は対称なものから非対称なもの、尖っているものから平らなものままであります。
このような要素を定義するのが、歪度(わいど)と尖度(せんど)です。
歪度
確率分布が右に裾が広かったり、左に裾が広かったりするような非対称性の指標を歪度と言います。
非対称性の方向と程度を表すには
$$ \alpha_3 = E(X-\mu)^3/\sigma^3 $$
が用いられます。
\( \alpha_3 > 0\)ならば右の裾が長く、\( \alpha_3 < 0\)ならば左の裾が長く、\( |\alpha_3 |\)がその程度を表します。
計算時には、
$$ \begin{eqnarray} E(X-\mu)^3 &=& E(X^3) -3\mu E(X^2) +3\mu^2E(X) -\mu^3 \\ &=& E(X^3) -3\mu E(X^2) + 2\mu^3 \end{eqnarray} $$
を用いることが出来ます。
歪度は\(Z\)値の三乗の期待値を取っています。
\(Z\)値は平均の左側に確率変数\(X\)が多ければその期待値はマイナスになり、右側に多ければプラスになります。
そのため、確率分布の非対称性を表します。
さらに三乗する事で符号を保ちながら\(Z\)値が平均から値が離れている程、値が大きくなります。
尖度
確率分布の中心の周囲の部分の尖り具合を表す指標を尖度と言います。
尖り具合は四乗の期待値
$$ \alpha_4 = E(X – \mu)^4/ \sigma^4 $$
が用いられます。
普通は正規分布の\(\alpha_4 = 3\)と比較して\(\alpha_4-3\)を尖度と言います。
\(\alpha_4-3 > 0\)ならば正規分布より尖って、\(\alpha_4-3 < 0\)ならば正規分布より丸く鈍い形をしています。
計算時は、
$$ \begin{eqnarray} E(X-\mu)^4 &=& E(X^4) -4\mu E(X^3) +6\mu^2E(X^2) -4\mu^3E(X) + \mu^4 \\ &=& E(X^4) -4\mu E(X^3) + 6\mu^2E(X^2) – 3\mu^4 \end{eqnarray} $$
を用いることが出来ます。
尖度は\(Z\)値の四乗の期待値を取っています。
\(Z\)値は標準偏差を分母に取るので、値のばらつき(広がり)が大きいと値が小さくなります。
ばらつきが大きいと言うことは尖っていないと言うことを表します。
さらに四乗する事で\(Z\)値が平均から値が離れている程、値が大きくなります。
まとめ
今回は学んだのは、
- 歪度と尖度
です。
【学習を開始して67日目】
では、また。